ディンクス
収入合算で融資額もアップ
結婚という人生の節目に購入する人も多いようです。この場合、結婚当初からの住宅ローンの返済分を組み込んだ家計運営が出来ます。年齢も比較的若く、30年・35年の長期返済で住宅ローンを組んでも、定年前の完済が可能です。
また、共働き状態で買う人も多く、夫の年収に妻の年収を合算すれば、公庫などの有利な融資をより多く利用することもできます。
家族数や教育費が未知数
しかし半面、将来の子供の数や、教育費のかかり具合を予測しづらいようです。住宅ローン返済と教育費の貯蓄バランスなど、長期的な家族のライフプランにのっとった資金計画が立てにくいかもしれません。
また共働きで購入しても、出産後に、妻が退職して世帯収入が変化することも起こり得るでしょう。そのときになって、「ローンが払えない!」と大あわてしても後の祭となります。
このような可能性のある人は、夫の収入だけになったとしても、ローン返済のめどが立つのかどうか、試算してみるとよいでしょう。
将来家族が増えそうなら?
一方、子供がいない時代は、通勤便や夫婦共通のライフスタイルを重視したエリアや間取り選びににポイントが置かれがちです。
将来家族が増えそうな人は、『子育てのしやすい環境か』『部屋数や広さは家族の成長に十分に対応できそうか』といった点にも考慮に入れて住まいを選びましょう。
妻が働きつづける予定なら、その地域の保育園や学童クラブの有無を確認しておくことも必要です。
買うきっかけはこんなこと
- 結婚のための貯金や、親からの結婚祝の金の残りを頭金にして購入した
- 結婚後いつかはマンションを購入する予定だったが、それまでの家賃や引越し代、家具の買い換え費用が無駄なので当初から購入する事に
- 子供が生まれる前の共働きのうちに、少しでも住宅ローンの返済を進めておきたかった。出産退職後は退職金で繰り上げ返済(※)するつもり
- 子供が生まれる前のほうがじっくり納得のいく住まい探しができた
ボーナス払い併用は避けましょう
「共働きのうちに、住宅ローンをなるべく多く返済したい」という計画が、あまり実現できなかったという話しをよく耳にします。 つまりディンクス時代って案外短いんですよ。ですから無理な資金計画を立てず、最初から夫の年収だけで返済できるような資金計画を立てたほうが賢明です。 2人分の収入が1人分になると家計のやりくりがうまくいかず、ボーナスで赤字補填することもあります。そのためボーナス併用払いはできるだけ避けて、毎月均等払いのみにするほうが、将来的な家計の変化に対応しやすいと思います。
(※)繰り上げ返済
繰上げ返済は、まとまった金額を返済に充てることです。ディンクスで家計に余裕があるときや、妻の退職金などで繰上げ返済すれば、その後の返済期間を短縮したり、返済額を軽減できます。
例えば公庫2000万円分(2.55%、35年返済)を5年後に約100万円繰り上げ返済すると、返済期間は29ヵ月短縮され、その間に支払うべき金利分の総返済額約144万円が節約できます。